臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

成都記 10 四姑娘山5

二時間ほど歩くと桟道が無くなる。原始林に入る。名前を忘れたがこの地方独特の樹だ。5000m、6000m級の山々を背景に清流、赤や黄色の実をつけた樹木、吊橋も有る。所々にヤクが顔を出す。 上高地を遡っている感じだが売店などは一切無い。何人か大…

成都記 9  四姑娘山4

四姑娘山の基地である日隆にはホテルが立ち並ぶ。清潔で内容も良い。夜、羊丸焼きの晩餐会に誘われたがそんな元気は無い。蔵族の銘酒、青裸酒を飲んで満悦だ。今回、残念だったのは、飲友のOさんにご紹介されたこの地区の自然保護区管理局顧問をされておら…

成都記 8  四姑娘山3

車は10分おき位に止まる。 観光ポイントなのだろう。このあたりの住む蔵族の人々は裕福らしい。一軒で80匹のヤクを飼っている。ヤクは貴重な現金収入源なのだ。ヤクの餌は自生の植物でいいのだそうだ。要するに餌代不要で放っておいてもお金に成ると言う…

成都記 7  四姑娘山2

地元の双橋溝観光車ツアーに参加。個人で双橋溝に入るのには別料金が必要だがツアー料金に含まれている。観光車の乗り場はホテルから大分離れている。単独で来たら大変だ。 こんな所に車が入れるのかと思うほど両側に岩が迫り出した狭い谷間に入る。やがて、…

成都記 6  四姑娘山1

6時半出発。幾つかホテルを廻って20人乗り位のバスがほぼ満員。綺麗に整備された高速道を軽快に飛ばす。都江堤の付近を通る。パンフレットには、都江堤を遠望、とあったが、残念、道路工事中で別の道を通ってるとのことだ。広い谷間に巨大な橋桁が建設中…

成都記 5

成都動物園「○○の歩き方」によると、成都動物園には15,6匹のパンダが居て、これは世界中で最多、ここにしか居ない珍しい動物も多いとの事だ。動物園は成都駅からバスで2,30分、場所も判り易い。広い園内をブラブラしていると、甲高い声で泣き叫ぶ声が聞…

成都記 5

三星堆博物館中国のホテルは何処でもそうだが、ロビーの真ん中の大きな机を前にデンと座っている人が居る。大抵がサブマネージャーだ。男性の場合も女性の場合も有る。彼に話を持ち掛けると対応が早い。三星堆までの行き方を尋ねると、何処から何行きに乗っ…

成都記 4

青羊宮、唐代に創建され明代に焼失、現存する建物は清代と言う道教の由緒有るお寺。その名の由来は道教の始祖、老子が青い羊を連れてここを通ったという故事による清朝雍正時代に北京から運ばれた二つの銅羊があり、万病を治すとして多くの参拝者が群がる。 …

成都記 2

武侯祠いわずと知れた諸葛亮、孔明を祀った祠堂。此処は杜甫堂より更に規模が大きい。三国志フアンにとってはたまらないところだ。明時代に武侯祠は照烈廟(劉備の祠堂)に併合され正式な名称は‘漢照烈廟’なのだそうだ。しかし、今もって何故武侯祠と呼ばれ…

成都記 1

成都記1杜甫草堂昆明から成都まで19時間余りの汽車の旅、相部屋の男二人は全く愛想が無い、もっとも、当方のしかめっ面のせいかも判らない。平気で携帯を掛ける。この付近の山河は木が少ない。禿山が頭上から襲い掛かるような渓谷。湖南方面のトンネルの少…

出羽三山記 (9)

最上川下り。ポンポンと威勢の良い山形弁が飛び出す庄内おぼこ。最上川舟歌を聴きながらのゆったりした川下りは至福ものだ。 五月雨を集めてはやし最上川 芭蕉の急流のイメージは無い。案内ガールが、しきりに「怖い川」と言っていたから見掛けよりも速い流…

出羽三山記 (8)

酒田駅前の案内板のスケールで計ると、宿まで500m内外となる。「歩こう」と炎天下を歩き出す。500mの三倍も歩いて、これも古い宿、菊水ホテル。酒田の見所が歩いて行ける距離に転がっている。一服して、早速、遠いい処からと、土門拳記念館。洒落た…

出羽三山記 (7)

翌朝、一品一品、粋な器の朝食、どれもこれも一味違う。床の間のお宝物も値打ち物らしい。 溢れんばかりの笑みを湛えた女将が玄関の外まで送りに出る。何時か筍の季節に再来したいものだ。致道館博物館。庄内藩酒井家の居城、鶴ヶ岡城跡に酒井家及び酒井地方…

出羽三山記 (6) 湯田川温泉

「旨い蕎麦が食いたい」と誰かが言い出した。やっと尋ね当てた鶴岡郊外、羽前大山の蕎麦屋、寝覚屋半兵衛、名前からして旨そうだが、実物もいける。蕎麦と麦切りが半々ずつ、歯触りと喉越しの良さは半端ではない。「蕎麦の香りがしない」との苦情も出た。羽…

出羽三山記 (5)

月山。やっと車がすれ違える山道を登り切ると月山8合目、弥陀ヶ原のお花畑が延々と広がる。ニッコウキスゲの黄金色が眩しいばかりだ。 幾種類もの高山植物が短い夏を貪る様に咲き誇る。叫んでいるようでもある。花の知識に乏しいのが悲しい。突然、霧に覆わ…

出羽三山記 (4)

羽黒山。案内書に、「開山は約1,400年前、第32代崇峻天皇の皇子である峰子皇子が三本足の霊烏に導かれ、羽黒山に登拝し、羽黒権現を獲得、山頂に祠を創建したのが始まりとされている。皇子はさらに月山権現と湯殿山権現を感得し、三山の開祖となった。以後、…

出羽三山記 (3)

湯殿山宿坊、 Tさんの甥御さんが脱サラして、神官となり此処に奉職している。甥御さんが笑顔で出迎える。空気が爽やかだ。 朱の大鳥居が青空に向かい聳え立つ。(Kさん撮影)甥御さんの計らいでお神酒をたっぷり頂く。 湯殿山お神酒で払ふ暑気払い飲み疲れて…

出羽三山記 (2)

直ぐ近くの大日坊、 注連寺に比べ俗っぽい。折角の真如海上人の即身仏も観光材料に化している。周囲の花々は俗を知らない。春日の局が竹千代に徳川家三代将軍たれと極秘で願を掛けたのがこのお寺だそうだ。幾つかの寺宝が並んでいるが、 波分不動明王と言う…

出羽三山記 (1)

上越新幹線で新潟まで、新潟から鶴岡へ北陸本線?、 左に日本海、大きな島が見える。「あれは佐渡ヶ島?」新潟生まれのMさんの返事は浮かぬ顔だ、「多分」島は左窓に広がる日本海の大半を占めている。皆、「多分」に納得。(後日談:何と無く腑に落ちない顔…

乳頭温泉 黒湯

乳頭温泉の黒湯だけは入ってみようと言う事になる。さっき来た道を引き返す。 乳頭山登山口の看板で乳頭温泉の名前が理解出来た。 黒湯は比較的空いていた。旅の終わりは、みんな、こんな顔をしているのだ。

玉川温泉

誰かが、「此処まで来たら玉川温泉迄行ってみようよ」と言い出した。一応、乳頭温泉の湯も浴びた事だし、「そうしよう」と言う事に成る。約一時間余り、青さが香るブナの新樹の森を走り抜ける。玉川温泉に近づくと山々が白く染まっている、辛夷だ。やがて大き…

初夏の奥陸奥  田沢湖

清清しいブナの森を大きくカーブを切りながら登ると、今夜の宿、休暇村田沢湖高原。玄関脇には大きな残り雪。 掛け流しの温泉、湯量も豊富で最高だ。白っぽいのと黒っぽいのと二種類の温泉がある。雄大なブナ林の中の露天風呂、何をか言わんやだ。翌朝、乳頭…

初夏の奥陸奥  抱返り渓谷

1km強歩いて真っ暗なトンネルを手探り目検討で抜けると、轟々と滝の音が間近だ。「回顧の滝」と言うのだそうだ。何回も振り返り滝を後にする。

初夏の陸奥道 抱返り渓谷1

角館でレンタ・カー。田沢湖へ向かう道を右へ少し入ると、抱返り渓谷。玉川と言う名の川の色は妖しい紺碧色だ。水量も多い。時には滝のように、時には泉のように蕩蕩と流れる。「田沢疏水」とか「玉川毒水」とかの言葉が気になって調べてみた。抱き返り渓谷…

初夏の陸奥道 角館3

安藤醸造元。 醤油と瓜の漬物を買う。

角館2

青柳家。400年続く家柄だそうだが、石高80石、実高200石としても、石高の割りに中身が濃い。 特に、明治に入ってから収集されたと思われるアンティーク類は目を惹く。オートバイ、蓄音機、時計、カメラ、当時の時代の先端を走っていたようだ。

初夏の陸奥道 角館1

角館新庄に戻って奥羽線で大曲。途中で後三年と言う駅を通る。あの後三年の役の古戦場跡だ。後三年の役の時、源義家が大湿原に雁が乱れ飛ぶのを見て敵の伏兵を発見し難を逃れた「雁行の乱れ」の話は子供心に懐かしい。険しい山中を想像していたが、如何にも肥沃そ…

銀山温泉散策 2

食事前に温泉街を歩く。心なしか此処の河鹿は穏やかに鳴く。温泉街と言っても13軒の温泉宿。 最近出来た足湯に浸かる。電線も地下に埋めたらしい。近代化の中で、大正年間の町並みの風情をそのまま伝承して行こうとしているのだろう。それはそれで大変な事…

銀山温泉散策 1

新庄・銀山温泉左に鳥海山、右手に月山を見て、鶴岡から最上川を遡り、新庄。蕎麦屋を探す。案内所で、「蕎麦の美味しいところは?」問うと、「少し歩くけれど・・」と紹介してくれた店に向かうが仲々辿り着かない。途中、万屋のような店先の男に道を尋ねる…

湯田川温泉 甚内の女将

お宝の絵が掛かっている。 私は日本画の知識は無いが知られた画家の作品らしい。 デッサンが非凡だ。 女将がポスターに載っている。山形県内各町村の美女を一堂に集めたものらしい。 翌朝、我々と入れ替わりに団体さんが着いた。甚内は繁盛しているようだ。…