Cadouinの修道院
翌朝食時、引率の先生に
「昨夜、写真を撮ったので、もし送り先が判れば、送ってあげますけど?」
やはり、ドイツの??市の合唱団だった。
彼等の中に、双子の女の子がいる、毎日、衣裳を変えているが、
二人とも全く同じ物に変えている。
衣服、イヤリング、髪型、マニキュアの色も同じだ。
その双子の一人が、今朝はシクシクしている、ホームシックだろうか?
もう一人が心配そうに覗き込んでいるのが印象的だ。
Cadouinの修道院はユネスコと世界遺産に登録されている。
その元修道院の建物の一部がユースホステルになっているのだ。
ゴシック様式の美しい回廊、相当に古そうだ、アルルの回廊とはまた趣が異なる。
柱頭の彫刻は聖書の物語を擬しているようだ。
天井にも彫刻が幾つもぶら下がっている。
見事なステンドグラスに圧倒される。
古い建物に興味がある者にとっては、大変な代物なのだろう。
昨夜話題になったキリストの衣服がガラスの箱に収められている。
真っ白な布の裾に繊細な刺繍、淡い青、赤、茶、黒の模様がほどこされ、気品を感じる。
日本や中国の意匠とはまた趣が異なる、成る程と思わせる代物だ。
所々の風化による傷跡が年代を物語る。
この衣服を纏ったキリストを想像し身震いする。
1800年代の記入がある褐色に変色した写真が何枚も飾って有る。
教会を中心に山高帽の紳士が整列している、
格調の高い修道院、教会であったとこが偲ばれる。