臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

初秋の奈良 薬師寺

中門から中へ入る。
東塔は解体修理中、2019年に解体修復完成だそうだ。

(写真は2010年撮影)

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薬師寺で唯一創建当時より現存している東塔、
まさに1300年の雄姿だ。

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向こうが西塔、昭和56年再建された、453年振りの復興。

五重塔とばかり思っていたら六重になっている。
各層に裳階と呼ばれる屋根があり、実際には三重塔なのだ。
相輪の上部に水煙が輝く。

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模型を拡大してみると飛天が様々なポーズで奔放に翻っている。

 

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笛を奏で、花を蒔き、衣を翻し、祈りを捧げている。
天平の人々の天に込める思いが伝わってくる。
天を恐れ、何よりも天を敬い、天に膝まづくのです。

敦煌で初めて飛天を目の当たりにしたの何年前だろうか。
当時、敦煌では飛行場を建設中だった。
莫高窟で観た飛天、余りにも扇情的だった。
その中に籠もる慈愛の表情、神と人間の合体と思った。
そんな飛天が薬師寺の天を舞っているのだ。
初月や飛天泳ぎて来る如し