臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

鶴岡 湯田川温泉の筍料理

湯田川温泉の筍。
冷たい雪解け水がしみ入る土の中で芽吹き、春の訪れと共に顔を出す、
えぐみのない色白でやわらかいさ、これが美味しさの秘密らしい。
また、早朝、収穫から5時間以内のものを「朝堀り」と言い珍重される。
掘ってから料理するまでの時間はできるだけ短いほどよいのだ。
そんな筍料理が並び始める。



女将が現れた。
何時現れて何時居なくなったか判らない。
不思議な立振舞?佇まい?だ。



 




孟宗汁、
朝堀りの地孟宗筍に厚揚げや椎茸を加え味噌と酒粕仕立てで煮た郷土料理。
噛むほどに独特の甘味が口の中に広がる。

かっぽ酒、

 

孟宗竹に地酒を注ぎ入れ温める。
飲む程に竹の香りと甘みが絶妙に溶け合う。

焼筍、



採り立ての若竹を皮付きのままタテ割にし焙る。
その形は艶かしい女性の櫛か簪を連想させる。

明の高啓(1336~1374)の詩にこんなのがある。

幽人嗜焼筍
出土不容長
林不弧烟起
風吹似竹香

「出土不容長」は、
土から顔を出したら長く置いてはいけないよ、くらいの意だろうか、まさに朝掘りだ。

筍の字を分解すると竹かんむりに旬、竹の旬だ。
「ハハーン」
と頷ける。

たけのこご飯、筍の天麩羅、



若たけ煮。