臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

初夏の陸奥道 抱返り渓谷1

角館でレンタ・カー。
田沢湖へ向かう道を右へ少し入ると、
抱返り渓谷。
玉川と言う名の川の色は妖しい紺碧色だ。
水量も多い。
時には滝のように、時には泉のように蕩蕩と流れる。







「田沢疏水」とか「玉川毒水」とかの言葉が気になって調べてみた。
抱き返り渓谷を流れている玉川の源流部に玉川温泉がある。
温泉は毎分12,000リットルの湧出量がある。
泉質は強酸性で、下流の生物に与える影響は大きく「玉川毒水」と呼ばれ、
下流の仙北地方の農作物への悪影響が甚大だった。
当地の人々は昔からこの川の強い酸性を何とか中和しようと諸対策を打って来た。
藩政時代の御堰の開削以来百数十年、多くの農民が、
さまざまな苦闘の末に完成した「田沢疏水」は、
今、豊かな流れとなって仙北平野を潤しているのだ。

硫黄の成分を含む強酸性の源泉と中和剤、更に渓谷を形成する岩石の成分等の影響で、
この川独特の水の色になるのではないかと言われいる。





兎も角も、
清清しい若葉と神秘的な深い紺碧色の水の色、
現世とは思えない取り合わせが其処にあり、
妖しい雰囲気を醸し出す。
何回も立ち止まってカメラを向ける。