臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

続々  昆明記1

新鑑真号

眠れなくなった、雲南が呼んでる。
何時ものバンコク経由チケットが仲々取れない。
以前、Bさんから聞いていた、
「のんびり出来て、食事もまあまあ、気の利いたバーも有るよ」
に惹かれて上海航路、新鑑真号に電話してみると空席が充分有る。
新幹線で大阪、大阪港を昼間の12時に出航して翌々日の朝8時に上海に着く。
上海から昆明は飛行機で3時間、沼津から昆明まで三日を要する。
料金もトータルすると、他のコースに較べて左程変わらない。
が、時間はたっぷりある。
それにしても、沼津から昆明のほぼ中間が上海、中国は広い。

新幹線、地下鉄を迷いながら大阪港へ着くと若人の群れでごった返している。
今回は、何時もの旅行用のキャディバッグの他にダンボールが一箱、
中はラーメン、明太子スパゲッティソース、だし汁、味噌汁、お茶漬け、
沢庵、らっきょ、塩辛、振掛け、焼き海苔、カレールー、漬物、
等々日本の味がぎっしり詰まっている。

船の入れ口でBさんが笑顔でお待ちくださる。
今回は上海まで所知ったるBさんとご一緒だ、心強い。
一等席はせいぜい二人部屋くらいと思っていたら、8人部屋、



でも、
シーズンオフのせいだろう、8人部屋に4人、他の二人はK大の学生さんだ。
二人は、お金が続く限り中国、ベトナム、ラオス、タイまで足を伸ばしたいと、
眼を輝かせている。



時間だけはたっぷり有った不良学生時代、
日本縦断の旅の最後、途中までの切符で東京を目指し、
検札に捕まり郵便車に押し込められた事があった、懐かしい。

仕事の鬼になってお金に少々余裕が出来てくると時間がない。
羽田で万歳三唱などで見送られると、

一刻も早く帰らざるを得なかったのも想い出だ。。

時間もお金もまあまあになると体が言う事を利かなくなる。
兎角この世はままならない。

つづく