臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

続麗江記23   麗江の民宿

麗江古城世界遺産に指定されている。
その古城の中心付近を四方街と言う。
結構の広さのある四方街広場を、びっちりと、埋めていた露店群も撤去された。
古城の中央道路から玉龍雪山を望む真ん中にあって、頗る、
景観を損ねていた大きな銀行も撤去作業中だ。
いろいろと区画整理が進んでいる。

四方街の民宿を当たってみた。
何軒か目の少し高台にある民宿、案内された三階に上がって、
思わず唸る。
三つばかり並んだ部屋の前のテラスから古城が真下に広がっているのだ。



 

タブつきの風呂が有って値段も格安、直ぐに引越しを開始する。
引越しと言っても小さなザック一つだ。

早速、テラスでビールの栓を抜く、有り難い事に、ビールは冷えている。



白人客が多いらしく冷蔵庫にはビールが詰まっている。
間近に見る四方街の屋根もまた違った味がある。

 



民宿の小母さんに尋ねると、此処は代々のナシ族の民家、
何年かに渡り少しずつ改造を重ねてきたのだそうだ。
壁に掛かっている書は彼女のお祖父さんの作とか。

 

今はシーズンオフなので、たまたま、空いた部屋が有ったが、
普段は予約が必須だそうだ。
四方街の中心までものの5分と掛からない。
次回からの定宿にしたいものだ。


サクラヤに座り込むのが日課になった。
目の前の小川を挟んで両側に小道があり同じ様な店が並ぶ。
私の座っている位置から窓の外に手を出せば通行人に触れる距離だ。

時々、物売りが顔を出す。
イチゴ売りが来た。



物珍しいので、一寸、声を掛けてみた。
「少し小さいね」
と手を横に振る。
驚いた事に、10分もしないうちに、そのイチゴ売りがまたやって来た。
「大きいのを持って来たよ」
余り、果物は食べない方だが、こうされては仕方ない。
食べてみると美味しい、粒粒が光っている、新鮮なのだ。
隣の白人のアベックにお裾分けすると、
「美味しい!」
と、両手を広げた。

引っ切り無しに通る通行人、
日本人や白人が以前より少なく感じる。
東洋人が多い。
白人が減ったのではなく、
中国人の観光客が増えたようだ。

 

ガイドの旗に従う団体の殆どが東洋系だ。
以前は、何処となく遠慮しがち見えた彼等も堂々と胸を張ってる。
麗江の客質も変わりつつある。

その通行人の一人一人が、チラッと、店を覗いて通り過ぎる。
白人は目が会うと、ニコッと、微笑むが、東洋系にはそれが無い。