臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

続昆明記26 麗江のナシ族民家の宴会

邵の店に戻ると、邵が、
「飛行機の切符、買っておいたよ、料金は後で送ってくれればいいから」
邵といい、ジェンウエイといい、
友人と言っても、4年前に知り合ったばかり、たまにしか会わない仲だ。
それなのに、この好意はどう受け止めたらよいのだろう。
まして、お金の話だ。
中国人は、朋友になると付き合い方が違う、
とは聞いてはいたが、目の当たりに実感する。

邵や何の親戚縁者も集まって来た。
邵も何も四川出身の親友同士、たまたま、麗江に来ていた何のご両親は、
前回も、たまたま、麗江に遊びに来たときにお会いしている。
何のお母さんは一時も縫い物を手から離さない。
何の父上は謹厳実直そのもの、今は定年退職しているが、
何かお堅い仕事に携わっていた様な雰囲気だ、常に視点が一点に定まっている。
邵の妹、兄夫婦、彼等は四川から麗江に移って生活している。
邵が麗江に呼び寄せたらしい。
この様にして強固な連帯関係、結束関係が生まれて来るのだろう。

「これから、ナシ族の民家へ行って、
釣りして、マージャンして、食事しよう」
と、三台の車に分乗してナシ族民家へ向う。

生粋の古い民家を期待したが、新旧入り混じった普通の民家だ。

 

  



釣り堀も溜池な様なもので釣りをする気は起こらない。
一通り部屋を案内されて、マージャンが始まった。

 

みんな、マージャンも素人、ジェンウエイも牌を一枚取っては、
つくづく眺め、腫れ物でも触るように牌を捨てる。
それでも、一回の勝負で2元ずつ動く。
可愛いものだ。

「さあ、食事にしましょう」
の声が掛かり、
青空の下に据えられた二つのテーブルにそれぞれが思い思いに着く。
素朴なナシ族料理が並べられる。





早くからビールで出来上がっている私は、

 

何時もの事だが、食が進まない。
「これ食べてみな、これ食べろ」
と私の器に摘んで寄越す。
山菜、野菜、茸を茹でたり炒めたりした料理が多い。
茹でた料理は日本の懐石料理の様に薄味であっさりしている、
昆明などでは余り見られない味だ。
後は肉と豆類、しゃぶしゃぶ鍋のような真ん中に煙突の付いた鍋では、
魚が煮込まれる、これも油が少ない