臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

初秋の奈良 戒壇堂。

僧侶として守るべき事を確かに守ることを仏前で誓う、これを受戒と言うのだそうだが、
その受戒の儀式を行う場所が戒壇であり、厳粛かつ神聖な場所なのだ。
天平の世に鑑真が受戒を授けたところでもある。
しかし、その戒壇堂に車が横付けとは、これにも驚いた。

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神聖な壇上の四隅に睨みを利かしているのが天平芸術の最高傑作とされる四天王立像。

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持国天増長天は確かにあからさまに睨みの表情を顕わにしているが、
多聞天広目天の眼差しは深い、内に秘めている。
張飛関羽というところか。
後世の哲学者にこんな顔があったような気がする。

そして、彼等に踏みつけられている邪鬼達、

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決して怯んではいない、恐れ入ってる顔ではない。

ここを訪れる誰もが目を輝かすのがこの四天王、
まさに静にして動、動にして静だ。