臨書の世界

古今寄りの名書を臨書する 

鶴岡 湯田川温泉の筍料理

湯田川温泉の筍。冷たい雪解け水がしみ入る土の中で芽吹き、春の訪れと共に顔を出す、えぐみのない色白でやわらかいさ、これが美味しさの秘密らしい。また、早朝、収穫から5時間以内のものを「朝堀り」と言い珍重される。掘ってから料理するまでの時間はで…

鶴岡・湯田川温泉甚内

一昨年に続き二度目の鶴岡。庄内藩校・致道館を覗く。 ここでは、荻生徂徠の学風を継ぎ、知識の詰め込みを廃し自学自習を重視した。庄内藩は、家康の側近四天王の一人、酒井忠勝を祖とし、肥沃な庄内平野を背景に幕末まで続いた雄藩である。鶴岡出身の藤沢周…

アモイ  客家10

あッと言う間に三日間が過ぎた。 最終日。簡さんがアモイのまで自家用車で送ってくれる。彼は、運転しながら宿の手配、明日の飛行機の手配を済ませる。有能な彼は、目下、家を新築中だそうだ。この四日間で一か月分以上の収入を得ている。機転が利いて、話題…

アモイ  客家9

1419年に造られた土楼、 流石に現在の住人は只の一家族だけだそうだが、約600年前、日本で言うと室町時代、神社仏閣なら兎も角、普通の民家だ。荒れ方も凄いが其処此処に人の匂い、歴史の匂いがする。懐かしい声、物売りの声が聞こえて天秤棒を担いだ…

アモイ 客家8

自家用車の威力に、簡さんの賢明なサービスが加わり、普通の観光客ではとても辿り付けない所へ連れて行った呉れる。途中で車から降りて歩かなければならない悪路を行き着いた集落、山間の山間、此処の土楼も圧巻だ。谷あいの山道を息せいて登ると眼下に集落…

アモイ 客家7

建屋は4層形式、中心が祭壇のある儀式の場所、3層は客人用、2層は教場、一番外側の1層が四階の円楼、一階が炊事場、二階が倉庫、三,四階が住居。階段を登る、一階毎に別世界に登って行く感じだ。この落ち着きと安らぎは何処から来るのだろう。「時間を超…

アモイ 客家6

今日の宿は湖坑賓館というところ、此処を拠点に二日間の土楼巡りになる。夜、ロビーでお喋りしている傍らで、少し厚めの化粧をした若い女達がマージャンを打ち始めた。中国マージャンは、役、点数が関係ない。何しろ何でも良いから最初に上がったが勝ちだ。…

アモイ  客家 5

客家(はっか)。元々黄河流域の中原に住んでいた漢民族、古代からの北方の騎馬民族との戦いの度に、次第に南方へ逃げ延びた難民の子孫なのだ。難民といっても、由緒正しい衣冠士族達、れっきとした漢民族の一支系として、誇り高く独特の文化を持っている。…

アモイ 客家 3

教えて貰ったトイレにAと連れ立つ。先に入ったAが「ギャーッ」と血相変えて引き返してきた、後も見ないで私の横を駆け抜ける。何事か?と中を覗く。素っ裸の男が100人位居るだろうか、公衆浴場だ。縦100m横50m位か、中国で始めてみる公衆浴場。…

アモイ  客家 3

バスは大平野を快適に走る。ゆったりした座席、道も素晴らしい。途中から道の両側に見渡す限りバナナ畑が連続する。トイレ休憩のついでにバナナを齧る。 この間の姚安付近では、頭から吊るした籠に玉蜀黍が一杯だったが、この辺りのバイクはバナナを満載して…

アモイ 客家 2

清時代の末期の租界地、14ヶ国?の居留地が有ったと聞くが、歴史有る洋館が立ち並んで南欧の小島の雰囲気。荷車を引く人夫の顔付きにも暗さが無い。中国の英雄、鄭成功の巨大な銅像がアモイを見守っている。彼の母親は日本人だ。新旧入り混じったエキゾチ…

アモイ 客家 1

昆明空港で、A、Aのお父さん、伯父さんと落ち合う。今回はこの四人で客家廻りだ。今回の旅はAが付いているので安心だ。彼女は旅慣れているし、交渉力抜群、中国語も堪能だ。お父さん、伯父さんとは、既に一緒に飲んだ仲、気心が知れている。何時もは高級…

室生寺 6

奥の院へ登り掛けたが足が重い。腰を下ろしてお地蔵さんと話し込む。上から眺める五重塔も捨てたものではない。殆ど人影の無い静かな室生寺を味あった。一軒だけ開いていた茶店で熱い甘酒、新緑の季節、紅葉の季節にもう一度訪れたいものだ。

室生寺 5

如意輪観音坐像。 なんとも艶かしい。この作者は明らかに美しさを追及している。そして修復が整った五重塔、勿論、国宝。

初秋の奈良  室生寺 4

弥勒堂。釈迦如来坐像、これも国宝。弥勒菩薩立像。他のお寺の弥勒菩薩では考えられない愛嬌のある面立ちだ。更に登ると、ふっと脇を見ると趣のある小さな祠。これが本堂、室生寺のお堂はどれもどれも屋根が美しい。

初秋の奈良  室生寺 3

十二神将立像。如来の守り神として十二の方角を守る。鎌倉中期の作、無骨の中にゆとりを感じる。それにしても一つ一つが表情豊か、若干オーバーアクション?運慶作と伝えられる。 手持ち無沙汰そうにしていた案内の女性が出て来て教えてくれた。「ご本尊の後…

初秋の奈良  室生寺 2

懐かしい石段に手摺が出来ている。金堂、いかにも風情のあるコケラ葺き、国宝だ。金堂の中、凄い!国宝、重文がずらり並んでいる。国宝、中尊釈迦如来立像、平安時代後期の作。朱色の衣紋の流れが美しい、室生寺様という独特なものだそうだ。国宝、十一面観…

初秋の奈良 室生寺

やっぱり最後は室生寺、電車を乗り継いで室生口大野。バスに乗り換えると直ぐ飛び込んできたのが室生川の向こうに聳える磨崖仏。 懐かしい赤い橋、この下を流れるのが室生川、この川が木津川に流れ込んでいると聞いて驚く、全くこの辺りの土地勘が無い。入り…

初秋の奈良 興福寺

国宝館。興福寺に来たらこれを観なくては収まりがつかない、乾漆八部衆立像。仏法を守る8神、古代印度の諸神が仏教に帰依し守り神となったとされる。長い年月を経て各地の風土に溶け合っていろんな形に変身して伝わったらしい。奈良時代の興福寺にはこの様…

初秋の奈良 興福寺

興福寺藤原鎌足が病に伏したとき夫人である鏡大王が夫の回復を祈願して造営したのが起源とされる。以後、天皇家、藤原家の手厚い庇護の元に益々寺勢を増した。興福寺境内の真ん中では今しも中金堂の再建が進んでいる。平成30年の完成だそうだ、さてはて、お…

初秋の奈良 東大寺

東大寺。聖武天皇が国力を尽くして建立し国威を確立したが、その一方で、大規模な建設工事で国の財政事情が悪化し橘奈良麻呂の乱など大衆の不満を招いたとされる。折から何かの催しだろうか、変なものが大仏殿の両脇に立っている。何か意味、意図が在るのだ…

初秋の奈良 二月堂

車で細い道をどんどん上がって行くと三月堂と四月堂の真ん中へ出た。二月堂は目の前、これにも吃驚した。二月堂で燃やした松明が門の奥に飾って在る。修学旅行の一行が押し寄せて来た。「これが二月堂で燃やされた松明です」ガイドがこんな説明をする、ガイ…

初秋の奈良 戒壇堂。

僧侶として守るべき事を確かに守ることを仏前で誓う、これを受戒と言うのだそうだが、 その受戒の儀式を行う場所が戒壇であり、厳粛かつ神聖な場所なのだ。 天平の世に鑑真が受戒を授けたところでもある。 しかし、その戒壇堂に車が横付けとは、これにも驚い…

細い道をどんどん上がって行くと三月堂と四月堂の真ん中へ出た。 二月堂は目の前、これにも吃驚した。 こんな所迄車が入れるのだ。 二月堂で燃やした松明が門の奥に飾って在る。 修学旅行の一行が押し寄せて来た。 「これが二月堂で燃やされた松明です」 ガ…

初秋の奈良 戒壇堂。

僧侶として守るべき事を確かに守ることを仏前で誓う、これを受戒と言うのだそうだが、 その受戒の儀式を行う場所が戒壇であり、厳粛かつ神聖な場所なのだ。 天平の世に鑑真が受戒を授けたところでもある。 しかし、その戒壇堂に車が横付けとは、これにも驚い…

初秋の奈良 春日大社

ぐグッと奈良を登って春日大社。 平安遷都の際、藤原不比等が藤原氏の氏神を祀ったのが起こりとされる。 いかにも神木の名に相応しい大木が神殿を貫いている。 これは藤の古木。 その昔は東大寺から上に上に上って来てこの辺りを貪欲に歩いたものだ。

初秋の奈良 西大寺

その昔、東大寺とその規模を競った往年の栄華はその礎石に面影を留めるのみだ。 当初は110もの堂宇がひしめいていたと言う。 今回は土地のタクシーを借り切っている。 そのきめ細かさが彼方此方で発揮される、平城京跡の一周もそのひとつ、 居ながらにして凡…

唐招提寺 御影堂

御影堂は閉門、 鑑真和上にはお会い出来ないのだ。 外から中を覗う。 萩が真っ盛りだ。 奈良の壁に萩が良く似合う。 彼方此方を歩き回って、鑑真和尚御廟へ向かう。 と、この苔の見事さ。 秋篠寺の苔を思い出す。 55歳にして日本へ渡る決意をし12年目、6回目…

奈良 唐招提寺

金堂に秋の雲、いかにも平城の姿を醸し出す。 天平の時代にもこの様な雲が出ていたに違いない、 平城の人々はこの雲をなんと呼んだのだろうか。 四天王立像。 奈良時代の作と伝わる、力強い奈良の息吹がひしひしと伝わってくる。 梵天・帝釈天。 唐招提寺の…

初秋の奈良 唐招提寺

唐招提寺 南都六宗の一つである律宗の総本山。 鑑真大和上が東大寺で5年を過ごした後に修行の道場として開いた。 見覚えの在る金堂を正面に見る。 平城宮の建物で現存する唯一の建物だそうだ。 中央に慮舎那仏。 ご本尊の右に釈迦如来、左が千手観音、いず…